●Ubuntu上に複数システムを運用できるように(もしくは社内検証用に)環境を整える
不要になった古いPCにUbuntuをインストールする。
こちらの手順については別記事で紹介しています。
今回は、すでにUbuntuをインストールした環境にVirtualBoxを導入し、手軽に検証用サーバーを構築する方法を紹介します。
実際に手を動かしてみることで理解が深まります。
「百聞は一見にしかず」という言葉のとおり、古いPCを検証用マシンに変えて、思い切って試してみましょう。
👉 古いWindows PCをUbuntuサーバーに再生!自宅で検証環境をつくる手順まとめ
そもそもVirtualboxとは何か?
**VirtualBox(バーチャルボックス)**とは、
1台のPC上で複数の仮想マシン(VM)を動かすためのソフトウェアです。
Oracle社が開発・提供しており、無料で利用できます。
● 仮想化とは?
仮想化とは、物理的なハードウェアをソフトウェア的に分割・再現し、
複数のOSを同時に動かせるようにする技術のことです。
たとえば:
- Ubuntu上でWindowsを動かす
- 1台のPC上で複数のUbuntuサーバーを同時に起動する
といったことが可能になります。
● VirtualBoxを使うメリット
- GUIベースで使いやすい(初心者でも理解しやすい)
- 無料・オープンソース
- UbuntuやWindowsでも動作
- VMごとにスナップショットで環境を保存可能
DockerやKVMと違い、OSレベルの完全仮想化を行うため、
本番サーバーのような動作検証が可能です。
VirtualBox構築手順
Ubuntuのシステムを最新化してからVirtualBoxをインストールします。
1. パッケージの更新とアップグレード
sudo apt update
sudo apt upgrade -y
2. VirtualBox公式リポジトリを追加してインストール
以下は VirtualBox 7.1(執筆時点の最新版)の例です。 Ubuntu 24.04(Noble)環境を想定しています。
wget -O- https://www.virtualbox.org/download/oracle_vbox_2016.asc | sudo gpg --dearmor --yes --output /usr/share/keyrings/oracle-virtualbox-2016.gpg
echo "deb [arch=amd64 signed-by=/usr/share/keyrings/oracle-virtualbox-2016.gpg] http://download.virtualbox.org/virtualbox/debian noble contrib" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/virtualbox.list
sudo apt update
sudo apt install virtualbox-7.1
3. 現在のユーザーを vboxusers グループに追加
sudo usermod -aG vboxusers $USER
この設定は再ログイン後に反映されます。 GUI版VirtualBoxを使う場合、この操作を忘れるとVMが起動できないことがあるため注意。
(必要に応じて)KVMとの競合回避設定
Ubuntuにはデフォルトで **KVM(別の仮想化モジュール)**が有効になっている場合があります。 VirtualBoxを使用する際に競合する場合は、以下を設定して無効化します。
sudo vi /etc/modprobe.d/disable-kvm.conf
[/etc/modprobe.d/disable-kvm.conf]に記載する内容は以下になります。
以下を追記:
install kvm /bin/true
install kvm_intel /bin/true
install kvm_amd /bin/true
変更を反映:
sudo update-initramfs -u
sudo reboot -n
VirtualBoxの起動と仮想マシン作成
再起動後、VirtualBox を起動します。 (GUIランチャーまたはターミナルで virtualbox と入力)
OSイメージのダウンロード
今回はUbuntu Serverを使用するので、以下から入手します。
👉 https://jp.ubuntu.com/download
新しい仮想マシンを作成
- 「新規」をクリック
- 名前:test-server
- OSタイプ:先ほどダウンロードしたファイル
- メモリ:1〜2GB
- 仮想ディスク:20GB(VDI, 動的割り当て)
作成したVMをホスト側のPC立ち上げ時に自動起動にする
- VM名を確認する
VBoxManage list vms
- systemd ユニットを作成
sudo nano /etc/systemd/system/vboxvm.service
[Unit]
Description=Start VirtualBox VM
After=network.target vboxdrv.service
[Service]
User=[USER名]
Group=[GROUP名]
Type=simple
ExecStart=/usr/bin/VBoxManage startvm "【VM名】" --type headless
ExecStop=/usr/bin/VBoxManage controlvm "【VM名】" acpipowerbutton
TimeoutSec=30
RemainAfterExit=yes
[Install]
WantedBy=multi-user.target
- Systemdを有効化
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable vboxvm
sudo systemctl start vboxvm
再起動して作成したVMが問題なく立ち上がっていることを確認してください。 実行中になっていれば問題なくVMが起動していることになります。
まとめ
古いPCでも、Ubuntu + VirtualBox を組み合わせることで 複数の仮想サーバーを同時に立ち上げられる 自宅検証環境 を構築できます。
- VirtualBoxは無料で扱いやすい仮想化ツール
- Ubuntuと組み合わせることで低コスト運用が可能
- ネットワーク構成の勉強やテスト環境構築に最適
「古いPCを再利用して自分だけのラボをつくる」 そんな体験を、ぜひ試してみてください。