👦情シス1人の中小企業でやるIT導入シリーズはじめます。
📕シリーズについて
この記事では、これから2025年に中小企業がIT導入を始める場合、どのように取り組んでいけばいいかをテーマにしています。 IT企業でシステムエンジニア(SE)として働く私が、「もし自分が中小企業の情報システム担当だったら」という視点で、導入の考え方や実現手段をできるだけ現場目線で書いていきます。
実際に私は、従業員30名ほどの中小製造業で勤務した経験はありません。そのため、この記事の内容はあくまで想像と経験則に基づいたシミュレーションになります。 現実には難しい点や理想論もあるかもしれませんが、 「こういう考え方もある」 という参考程度に見ていただければ幸いです。
🏢架空の会社「株式会社ビーチスリー」
今回のシリーズで扱うのは、以下のような架空の中小製造業を想定します。 舞台設定があることで、より現実感を持って課題や改善策を考えやすくなります。
| 名称 | 株式会社ビーチスリー(Beach Three Co., Ltd.) |
| 設立 | 1994年7月5日(大谷翔平選手の誕生日と同じ日) |
| 所在地 | 神奈川県藤沢市江の島2丁目3-28(江の島シーキャンドル近く) |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 従業員 | 30名(正社員25名・パート5名) |
| 業種 | 製造業(オーダーメイドの金属部品加工) |
| 年間IT予算 | 300〜500万円(ハード・ソフト・保守含む) |
💻現場の課題とIT環境
会社は創業者である社長が経営を続けており、現場では今も紙文化が強く残っています。 社長は「パソコンはよくわからん」というタイプで、スマホもほとんど使いこなせていません。 そのため、社員もパソコンやクラウドツールを積極的に使う文化がなく、Excelや紙書類、口頭でのやり取りが中心です。
現在のIT環境は以下の通り:
- Windows PC:5台(老朽化・Windows10世代)
- ファイル共有:古いオンプレミスのNASサーバー(バックアップなし・ほこりをかぶっている)
- ネットワーク機器:古いルーターとスイッチ
- ソフトウェア:Office 2013の永続ライセンス
- クラウド:未導入
- IT担当:不在(誰も得意ではない)
まさに「IT環境はあるけれど使いこなせていない」状態です。
🙆物語のはじまり
私はこれまでIT企業でシステムエンジニアとして働いていましたが、 ある日、父が経営する製造業の会社(ビーチスリー)を手伝ってほしいという話があり、思い切って転職しました。
入社してみると、想像以上にアナログな環境。 PCは動作が重く、社内サーバーは古びた筐体が一台、電源ランプだけがかろうじて光っている状態。 メールはプロバイダの共用アドレスで、勤怠管理や稟議書はすべて紙。
そんな中、ある日突然社長が言いました。
「うちもそろそろ“DX”とかいうのをやらないとな。息子のお前がやってみてくれ。」
——こうして、中小企業のIT基盤をゼロから整える戦いが始まりました。
✍️ 編集者コメント
本シリーズは、実際の企業名・人物とは関係ありません。 ただし、内容は筆者の実体験や業務知見をもとに、中小企業でもすぐ実践できる形で再構成しています。 「うちも似た状況だな」と思う方に、現場で役立つヒントを届けられたら幸いです。